社風が肌に合う・自分に合う会社の探し方と、見極める3つの診断方法

転職

仕事が嫌いなわけではなく、むしろやり甲斐だってある。
仕事ぶりが周囲から認められていないとか、冷遇されているわけでもない。
責任ある仕事も任せてもらえるし、給与などの条件だって取り立てて悪いわけでもない。
信頼できる上司や、気の合う先輩や同僚もそれなりにいる。

・・・にもかかわらず、「何となく居づらい会社」というものがあります。

筆者は2度ほど転職を経験していますが、学校を卒業して新卒で入社した会社がこれでした。

慢性的人手不足で、とにかく忙しく残業だらけで大変だったけれど、仕事自体は楽しく自分の特性にも合っていると感じていたし、基本給は平均的な水準より少し下だったけれど、残業手当やボーナスはきちんと出ていたので、給与面でも大きな不満はナシ。
繁忙期には休日出勤が続くこともあるけれど、基本的には暦どおりの勤務。

和気あいあいと苦楽を共にできる先輩や同僚、困ったときに相談するといつも的確に答えてくれる直属の上司、「残業仲間」で仲良くなって深夜に愚痴をこぼし合う他部署の上司などに囲まれて、今思い返してみてもなかなか恵まれた環境だったのに、オフィスに居るときの「違和感」は、2年、3年経っても無くなることはありませんでした。

自分に合わない・肌に合う、合わないはことばに出来ない

その違和感の原因は何だったのかというと、ずいぶん抽象的な言い方になってしまいますが、「自分に合わない・肌に合わない会社だった」というのが一番しっくり来る気がします。

仕事は楽しいし個々の人間関係は悪くないのに、「忘年会」や「社員旅行」などのイベントになると全体の雰囲気やノリに付いていけない、朝礼のテンションに付いていけない、社内規則が不可解すぎる等々、小さな「ズレ」の蓄積によって、「ここに長く居るのは無理かもしれない・・・」「もっと他に、仕事も楽しめて肌にも合う職場があるのでは?」と思い至ったのでした。

企業には、それぞれの持つ雰囲気というものがあり、「社風」などと表現されます。
それは、「業種や職種ごとの特色」の範疇だけにおさまるものではありません。

業界とは関係ない部分での社風との相性

例えばよく「金融系はお堅い」などと言われていると思いますが、実際にはA銀行とB銀行それぞれの内部では全く違った雰囲気を持っていることが珍しくなく、外側から見ただけではわからない、実際に、中に入って仕事をしてみないとわからないのが「社風」であるから怖いのです。

運悪く「社風が自分に合わない」「肌に合わない」会社に就職してしまった場合、仕事は楽しいのに居づらい、社会人生活を楽しめない、その会社で何十年も勤め続ける自分が想像できないなど、仕事とは直接関係のない部分で苦しむことになります。

しかし、「社風」という非常に曖昧な部分の問題であるがゆえに、「こんなのは小さな悩みだ」「こんなことで転職を考えるなんていけないことだ」と、違和感や不満を押し殺して我慢を続けてしまう人が多いのではないでしょうか?

社風が自分に合う/合わないはあとから感じることもある

筆者の場合、この違和感を感じたのが「新卒ではじめて入社した会社」であったために、「社会とはこんなものなんだろう」という思い込みもあって、「ああ、あの会社はやっぱり自分に合わなかったのだ」と実感したのは転職後のことでした。

転職先では人間関係などは以前と比べて淡白になったし、上司との信頼関係や給与・待遇面でも前職の方が上回っていたにもかかわらず、とにかく居心地が良く社内イベントも楽しいし、何より無理せず自然な自分で毎日勤めることができ、「社風が合う・合わない」というのはかなり重要だということに気付きました。

「たかが社風、されど社風」なのです。

転職理由として、社風が肌に合わない はあり!

ここで一つの結論を申し上げると、「社風が合わないから」「肌に合わないから」転職を考えるのは、アリです!
いや、むしろ考えなければもったいない。

「やり甲斐のある仕事」と「楽しく無理なく勤められる環境」を両立することは可能です。仕事内容や待遇が悪くないからといって、「こういう環境で働きたい」という部分で妥協してしまうのは、長く勤めたいのであれば賢明とは言えません。

2008年に実施されたリクルート社による「第14回転職世論調査」によると、「転職時に社風を重視したか」という質問に対して、「かなり重視した」「ある程度重視した」と答えたのは、回答者全体の75%にも及んだという結果が出ています。

同調査の、「転職先を選ぶ際の優先項目」を選択する質問では、1位「勤務地」(47.3%)、2位「年収」(46.4%)に次いで、3位が「社風」(42.4%)。社風そのものが転職理由になったわけではなくとも、転職を機に「自分に合っている会社」に勤めたいというのは大多数の人が願うことであり、それは悪いことでも何でもなく当たり前の欲求なのですね。

「社風が合う」「肌に合う」会社を見極める3つの方法

それでは、「社風が合う」「肌に合う」会社を見極めるためには、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
3つのポイントに分けて整理してみましょう。

1.面接で自分を偽らない

「とにかく内定をGETしなければ!」と、企業に気に入られる自分を演出してしまうと、偽りの自分を「我が社の社風に合っている、よし、採用だ!」と認められることになってしまい、入社後にギャップに苦しむことになります。

あまり「自分は自分は」になってしまうのは×ですが、社風をある程度重視して転職活動を行うのであれば、「キャラを偽る」のはやめた方が良いです。

企業に気に入られるためにアピールするのは、礼儀や社会人としての基本的な部分、意欲や志望動機、転職先で活かしていきたい経験やスキルなどで十分。
あとは自分らしく行きましょう。

そうすれば、おのずと自分に合った企業から内定が得られるものです。

2.自分が譲れないポイントを、面接時にポジティブな聞き方で確認する

例えば、仕事とプライベートのけじめはしっかり付けたいという場合。
「飲み会とかあんまり好きじゃないので参加したくないんですけど・・・」なんて言い方をしたら、当然イメージは悪いですよね。

でも、毎回強制的に飲み会に参加させられるなんて絶対無理!という場合は、「仕事の後に資格取得やスキルアップのための勉強に取り組んでいきたいと考えているのですが、職場の飲み会などはどれくらいの頻度でありますか?」等、ポジティブな理由付け、かつ遠まわしな聞き方で尋ねてみます。

回答が「飲み会はそこそこあるけど強制ではないので、来れないときは無理しなくていいですよ」等であればOK、「うちは飲み会多いですよ、にぎやかで楽しいですよ~!」「飲み会のときくらい勉強は後回しにして思いっきり楽しみましょうよ!」等であれば黄色信号・・・といった具合に、何となく社風を読み取ることができますね。

3.職場の見学をさせてもらう

百聞は一見にしかず。可能であれば、職場の見学をさせてもらいましょう。

とはいえ、はじめて面接に行く会社でいきなり「実際に皆さんがお仕事されている所を見せてください」とは言いづらいですし、よほどフランクな会社でない限りビックリされてしまいますので、最初のうちは、電話の対応、面接に訪れたときの対応、エントランスや廊下での社員の表情や話し声、すれ違う社員の方に挨拶したときの反応などから、雰囲気を読み取ります。

「ほぼ内定」というくらいの段階に来れば、「差し支えなければ、少し社内の様子を拝見して勉強させていただきたいのですが」というような申し出もそれほど不自然ではなくなりますので、チャンスがあればトライしましょう。

ただ、「面接者や内々定者に社内を案内する」という習慣が全くない会社では、「なんだこの図々しい奴は!」と思われてしまう危険性もゼロではないので注意してください。
安心なのは内定後です。

内定をいただいた後、入社の意志を示す前に、社内の雰囲気を近くで感じる機会を持てるとよいです。
ただし、万が一この段階で「自分に合わないかも」と感じてしまった場合、「内定後に入社をお断りする」という勇気が必要になります。

社風を知るよりも、まず自分を知ることが大切

社風が自分に合う/合わないことを考えるためには、まず自分がどのようなパーソナリティを持った人間なのかを、自分自身で知る必要があります。
自分のことは、自分が一番わかっている、と思うかもしれませんが、

一番有名な診断ツールとしては、「ポジティブ心理学の祖父」として知られる著名な心理学者ドン・クリフトン(ドナルド・O・クリフトン)氏が開発し、「さあ、才能に目覚めよう」という書籍の中でも紹介されているストレングスファインダーがあります。
ただし、このツールは、無料ではなく、有料のツールになります。(詳細は下記公式サイトで)

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