転職先選びで何を重視すべき? 転職の目的別の優先順位や決め手のポイントを伝授

転職

転職を本当の意味で「成功」させるためには、ただ「今、勤めている会社を辞めて、別の会社に就職する」だけでは、十分ではありませんよね。
例えば、このようなケース。

「年収UPを目標としていたのに、実際に勤めてみたら残業手当が出ない。数字上、基本給は上がっているけど、年収自体は下がってしまった。」
「もっとやり甲斐のある仕事、スキルアップを求めて大手に転職したけど、いつまで経っても責任ある仕事を任せてもらえない。
これなら、規模は小さくても第一線で働いていた前の会社の方が良かった。」

これらは、実際に転職を経験した方の失敗談として、よく目にするもの。
内定が決まった時、入社したばかりの時には分からなかったことが、後から露呈してくるパターンは、非常に多いです。

転職は、「転職した」時点では、成功か失敗かはっきりわからないものです。
転職先の会社で、充足感を持ち、バリバリと働き続けることができて、ようやく「転職に成功した」と言えるのではないでしょうか?

だからこそ、自分が絶対に譲れないポイントについては、十分すぎるくらいリサーチしておく必要があります。

あなたの転職の目的、重視する部分をハッキリさせて、狙いを定めて転職活動をすること。それが、数ヶ月後に「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔しないための秘訣です。

それでは、いくつかの「転職の目的」別に、活動時に注意すること、抑えておきたいことなどを紹介していきます。

スキルアップを重視する人

「今の会社では学ぶことができない事を学びたい。」
「スキルアップ、キャリアアップしたい。」

このような目的で転職を考える人は、たくさんいると思います。

この目的を達するために大切なのは、まず、あなたの目的を叶えるために適した業種・職種を選ぶこと。
希望の職種で採用してもらえるか、希望の部署に配属してもらえるか等は、入念に確認しておくことです。

企業側にも、欠員や方針転換など、急な事情が発生することがあります。そのため、「〇〇職で採用されたはずなのに、いざ入社してみたら××職からのスタートだった」というケースも、少なくはないのです。
自分の磨きたいスキル、方向性がハッキリしている人にとっては、これはなかなか酷なアクシデント。
面接時に自身の希望をしっかりと伝え、内定をもらった時にも再度確認をするくらい慎重にいきましょう。

回り道になっても自身の糧になると判断した場合は受諾しても良いでしょう。
入社する段階で期限をはっきりさせておくと、後々の交渉が楽になります。

やり甲斐を重視する人

「より大きな舞台で活躍したい。」
「もっと責任のある仕事をしたい。」
「自身が心から打ち込める仕事に就きたい。」

「やり甲斐」重視型の人に大切なのは、「若手や経験の浅い人でも、やる気があればどんどん仕事を任せてもらえる、懐の広い会社」を選ぶことです。

前職でかなりの経験を積んでいても、会社が変われば最初は分からないことが多くて当たり前。
「準・新人」くらいの扱いになることは覚悟しておいた方が良いです。

会社によっては、どんなに経験やスキルが豊富な中途採用者でも、ある程度年月が経過しないことには、責任ある仕事を任せてもらえないこともあります。

若手や新人の活躍が目立つ会社であるかどうかは、オフィスの中を見てみると分かります。自身の転職目的を伝え、面接官に直接確認するのも悪くないでしょう。

もちろん、転職の後、早い段階で責任ある仕事を任せてもらうためには、あなた自身の努力が必要不可欠です。
学べることは全て吸収できるよう、最初は小さな仕事でも、意欲を持って取り組むことが大切。

受身ではなく自分からどんどん次のステージに飛び込んでいくくらいの意気込みでいきましょう!

給与や待遇を重視する人

「年収UPしたい。」
「サービス残業ばかりで労働量は多いのに給料が少ない。」
「休日出勤が多すぎて心身に負担が大きい。」

給与や各種手当、休日の日数などに不満を持って、より良い環境に移りたいというのは、転職理由の中でも代表的なもの。
仕事はボランティアではありませんから、これは立派な転職の動機です。

ここを重視して転職を目指すなら、まず求人票に記載されている雇用条件をしっかりチェックすること。
それも、書かれていることにただ目を通すだけではなく、隠れたサインを鋭く読み取ることが大切です。

例えば、「やる気次第で年収〇〇円以上も可能!」といった書き方の場合、この「やる気次第」というのがミソ。
ハードな残業や休日出勤がオプションになっている場合もあるので要注意。

また、基本給が高めでも、残業手当や営業手当などの各種手当が基本給の中に組み込まれているケースもあります。
そうすると、いくら残業をしても決まった給与しか貰えず実働との割が合わないとか、仕事のための出費に自腹を切らなければならないような事態も起こりかねません。

住宅手当や通勤手当なども、念のためにチェック。
給与に関しては、金額だけではなく、内訳を確認することがポイントです。

給与や待遇については、しっかり確認しておきたくても、面接時にはなかなか聞きづらいものです。
しかし、明るい未来のためには、やはり直接確認することも必要。
初対面でストレートにぶつけるのはさすがに印象が良くないので、面接が進んでいよいよ採用直前の段階になったときに、それとなく尋ねてみるのがベターです。

採用が決まり、入社にあたっての説明を受けるときに、再度詳しく確認しましょう。

プライベートとの両立を重視する人

「趣味と仕事を両立したい。」
「仕事のほかにも、個人的に勉強したいことがある。」
「仕事も大切だけど、家族との時間も大切にしたい。」

ひと昔前なら、このような考え方に眉をひそめられることもあったかもしれません。

しかし、今はこのような考えを持っている人の方が多くなっています。

欧米では、これはむしろ当たり前の考え方ですよね。
仕事もプライベートも充実させて、豊かな人生を送りたいというのは、人間として自然な欲求です。

仕事以外の時間も大切にしたい人は、休日の日数、残業の有無・量などは入念に確認しておきたいですね。
注意しておきたいのは、求人票に書かれている情報は、必ずしも事実と一致しないということ。
「残業なし」という言葉の裏は、「会社は残業とは認定していないが、時間外労働や休日出勤は存在する(=サービス残業・サービス出勤)」ということかもしれません。

このあたりの実情は、実際に会社に入ってみないと分からない部分が多いです。
ただ、就業時間後に会社の様子を見に行く、社員の様子をよく観察する(ひどく疲れている人が多いと要注意)など、外からリサーチすることは不可能ではありません。

離職率が異様に高い、創業年数に対して若い社員が多すぎるなども、隠れブラック企業のサイン。
必ずしもアタリとは言えませんが、慎重に考える必要はあります。

家庭を持っている人が生き生きと働いている、若い社員が仕事以外のことにも熱中している様子がある等は、職場環境の良さを間接的に物語っています。
面接に訪れたときにオフィス内をよく観察したり、面接官に社員の年齢分布を直接尋ねたりして、社内の様子を確認しましょう。

「仕事に支障がない範囲で、個人的に頑張っていきたい勉強があるのですが、そのような時間は確保できますか?
両立されているスタッフはいますか?」と、質問してみるのも良いでしょう。

転職で重視するものが決まっているなら、転職エージェントへ相談

このように転職先選びは、確認すべきことが多く、本当に苦労しますし、時間もかかります。
自分で転職先を調べて、求人情報を見て、その情報が本当なのか、確認して・・・

仕事をしながら、転職先を探すのは一苦労。
そこでオススメの方法は、転職エージェントを使うことです。

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