脳を活性化させて、記憶力をグっと上げる6つの方法

仕事論

「記憶力は年齢を重ねても低下しない」、「何歳になっても鍛えることができる」という説があるのをご存知ですか?
確かに、脳細胞は秒単位でどんどん死んでいきます。

ところが、脳内で使われている神経細胞は、実はほんの数パーセントです。残りの90パーセント以上は、使われないまま余っている状態。
余っている脳細胞を活性化することで、若い頃と同じ、あるいはそれ以上に記憶力を高めることができると言われているのです。

日々の生活や仕事の中で、より良いパフォーマンスをするために、記憶力は重要です。例えば、人の顔と名前を正確に覚えておくことは、信用につながります。新しく入ってくる情報をしっかり覚えることができれば、仕事が身に付くのも早くなるでしょう。

納期を忘れずしっかり把握し、常に期限を守って動けば、周囲から信頼される仕事ができるようになりますし、自身のタイムマネジメントにも役立ちます。
イレギュラーで入ってくる情報も取りもらさず、多忙の中でも「うっかり忘れ」をせずに着実に一つ一つの仕事を捌くことができれば、ミスも減り、仕事の効率が格段にUPするはずです。

そう、記憶力は、受験などを控えた学生時分にだけ必要なものではなく、ビジネスマンにこそ求められる能力。
デキるビジネスマンになるためには、いくつになっても諦めず「記憶力UP」を目指してもらいたいと思います!

それでは、記憶力を低下させない&記憶力を高めるための方法を、具体的に挙げてみたいと思います。

覚えておきたいことは繰り返す!

記憶にはサイクルがあり、一定期間が経つと「忘却する」というのは、実は自然なことです。
ただし、強烈に印象に残った事柄や何度も経験したことなどは、記憶に定着して忘れませんよね。なので、覚えておきたいことは何度も繰り返して定着させれば良いのです。

新しい仕事を覚えたときは、できるだけ同じ種類の仕事を多くこなしましょう。

1日のうちに全て詰め込むのではなく、毎日少しずつやってみるとか、敢えて期間を置いて復習がてらやってみるのも良いです。
同種の業務が数ヶ月先にしか発生しないような場合は、少なくとも一ヶ月以内にシミュレーションをするとか、思い出しながらマニュアルを作るなど、記憶を辿るようにしてください。

営業職などで多くの人と関わる人は、名前と顔を覚えるのもひと苦労だと思います。もらった名刺はそのままにせず、定期的に整理をするなどして思い出すようにしてください。

ビジュアルと連動させる

なぜ、覚えられないか?なぜ、忘れてしまうのか?その原因の一つとして考えられるのは、「情報のインパクトが弱いから」というものです。
無機質で退屈な情報はなかなか頭に入ってきません。反対に、強烈なインパクトを伴った情報は、忘れたくても忘れることができません。

覚えたい事柄をビジュアル付きでインプットすることは、単調な情報にインパクトを加えるのに役立ちます。
視覚というのは、脳に与えられる刺激の中でも強く、記憶の大部分は視覚的なものであるとも言われています。

覚えたいことがあるとき、その情報を得たときの景色や、教えてくれた相手の表情などをセットで思い描いておくと、後々思い出しやすくなります。
また、情報を書き出すことは記憶するために有効だとされていますが、メモを取ったときに、文字の横にちょっとしたイラストを描くなどすると、視覚的な刺激が増えてなお良いです。

手や口を動かして覚える

筆者が受験生だったとき、ある先生に「ノートに書き出さなくても良い、指で空間に書くだけでも覚えやすくなる」と言われたことがあります。
手を動かすことで脳が活性化して、記憶しやすくなるとのこと。視覚的な刺激のことを考えると、やはりノートやメモ帳に書き出した方が良いのかもしれません。

しかし、筆記用具が手元にないときや、そう何度も書き出していられない時には、空間に文字を書いたり、身振り手振りを付けながら覚えるだけで、記憶力はUPすると言います。
資料を読むときは、ラインを引いたり○を付けながら目を通すようにするだけでも違うようです。

口を動かすことも、脳の活性化、ひいては思考力や記憶力のUPにつながります。覚えたい情報を音読する、言葉に出しながらメモを取るなど、小声でも喋ることが許される状況なら、独り言万歳です。声が出せないときも、口だけ動かしてみる、ガムを噛むなどでも効果があるそうですよ。

人に教える

たくさんの情報を覚えることが難しいのは、インプットした情報が頭の中できれいに整理されていないからです。
頭に入れたつもりでも、雑然と放り込んだだけでは、そのうち訳がわからなくなって、記憶の外に追いやられてしまいます。

情報を整理するのに有効な方法として、ノートに整理する、マニュアルを作るなどがありますが、一番良いのは「人に教える」ことです。
人に教えるためには、自分がしっかりと情報を整理して理解しておく必要
があります。

さらに、整理した情報を「人に教える」というアクションを加えることで、記憶への定着度はさらにUPします。

多忙な毎日の中で部下に仕事を教えることを「面倒だな」と感じることもあるかもしれませんが、教えることは記憶の定着&記憶力UPのチャンスなんです!

睡眠を大切にする

睡眠は、記憶にとって非常に重要です。まず、睡眠不足になると、疲れがたまって身体や脳のパフォーマンスが落ちます。さらに、睡眠というのはそもそも記憶の整理・定着のために大きな役割を担っているのです。

みなさんは、「夢」というのが「記憶の整理」の過程で見るものだと言われているのをご存知ですか? 眠っている間、脳は働き続けて記憶を整理しています。
整理された情報は、より確かな記憶となって定着します。

この睡眠による記憶の整理・定着効果は、『レミセンス効果』と呼ばれています。

レミセンス効果が最も得られやすい睡眠時間は、一般的に6時間くらいだとか。
最低限の睡眠時間をしっかり確保することで、記憶の質が上がり、パフォーマンスの向上につながります。忙しくても、睡眠は大切にしましょう。

ちなみに、情報をインプットするのは「眠る前」がオススメ。レミセンス効果が発揮され、定着しやすくなるようですよ。

食生活も大切に

「記憶力がUPする食べ物」があるのをご存知ですか?
青魚などに豊富な脂肪酸『オメガ3(EPA・DHA)』や、シジミに豊富なアミノ酸『アルギニン』、高麗人参やイチョウ葉なども、脳を活性化させる栄養素として有名です。毎日の食生活の中で十分に摂るのが難しい場合は、サプリメントやドリンクで摂取するのも一つの方法です。

反対に、避けた方が良い食べ物もあります。
血糖値を急激に上げすぎると、内臓がインシュリンを大量生産しなければならなくなるので、脳の活動量が落ちます。甘いものや炭水化物の多量摂取は控えた方がよいです。

全く摂らないのは逆に身体に悪いので、控えめにするとか、勉強や仕事の前には食べないようにするなど、工夫をしてみてください。

食事を摂るタイミングも重要です。糖質に限らず、食事を摂ると副交感神経が働くため、どうしてもリラックスモードに入って覚醒度が落ちてしまいます。
勉強や複雑な仕事は食事の前にした方が良いでしょう。