「電話対応で仕事が進まない!」 仕事に集中したいのに横やりが入るときの対処法

仕事論

会社という組織の中で仕事をしていると、大なり小なり避けられないのが、仕事中の「横やり」。

集中して取り組んでいるところに、電話が来たり、来客があったり、緊急の打ち合わせや会議が入ったり、上司や先輩から別の仕事を言いつけられたり、同僚や部下から相談を受けたり・・・。

それが会社だ、仕方のないことだとわかっていても、「せめてあと30分待ってくれ!!」なんて気持ちになることもしばしばですよね。

でも、断ったり待たせたりするのはやはり簡単ではないし、心の中で嘆きながらも自分の仕事を中断して応えたら、あれよあれよと時間が過ぎて、自分の仕事は結局残業で・・・というパターンも少なくないはず。
挙げ句、横やりを入れてきた張本人の上司から、「残業のしすぎだ!仕事の効率を上げろ!」「あの案件はまだ終わってないのか?」なんてことを言われた日には、イライラも最高潮です。

横やりが入らない会社なんて、ない!

しかし、横やりがまったく入らない職場なんて、残念ながらほとんどありません。

自分の取り分がしっかり決まっていて、社員がほぼ単独でそれぞれの案件を担当しているような会社でも、「え、今?」というタイミングで進捗報告を求められたり、電話がかかってきたり、トラブルが発生したりで、仕事を中断しなければならないシチュエーションは生じるもの。

横やりが入るのは嫌なものですが、やはりある程度は「仕方のないこと」と考えて、イライラしないことが大切。
そのためには、素早く優先順位を付けて相手に納得してもらう術を覚えることや、混乱状態を避けるために予め手を打っておくことなどが必要となります。

波のように押し寄せる横やりにめげずテキパキと仕事をこなすための心得を、しっかりと身に付けていきましょう。

仕事が早く要領の良い人は、横やりにも上手く対処している

横やりにうまく対処できるようになるためには、まず「横やりが多すぎるから仕事が進まないのだ」という意識を捨てなければなりません。
というのも、仕事が早い人は横やりが少ないのかというと、決してそうではないからです。

周囲に認められている人は重要な仕事を任され、その人の仕事が尊重されていて、横やりを入れる人も少ないから仕事が早いのではないか?

皆から「○○さん、今忙しそうだから、後にしとこうかな」という気遣いをしてもらえるし、電話応対だって結局は下っ端の仕事だし・・・確かに、それも多少はあるかもしれません。

しかし、その人がその状態に至るまでにはやはり下積み時代があったわけですし、重要な仕事を任されているということは、多方面とのコミュニケーションが必須となってくるので、その分横やりは多くなるはずなのです。

もちろん例外もあるでしょうが、基本の考え方として、そういう人は横やりが「少ない」のではなく、「うまく捌いているのだ」と捉えましょう。

そうすることで、イライラの要因がひとつ解決しますし、学ぶべきところが見えてきます。

いつも100%応える必要はない。待ってもらう勇気も必要!

横やりが入って自分の仕事が遅れてしまう人というのは、「お人好し」が多いです。不満を抱きながらも、なんだかんだで手を止めて、耳を傾けてしまう。

自分が今やっている仕事の方を優先することは、時と場合によりますが決して悪いことではないのですから、待ってもらったり、時には断ったり別の人にお願いする勇気も必要。

相手の案件をざっくりと尋ねて、「まだ時間に余裕があるな」と感じたら、「少し時間をください、○日○時までに返答します」でよいのです。

この言い回しは、取り掛かってもすぐには返答できないような場合にも使えます。
約束の日時に返答が用意できなかった場合は、放置せずにお詫びと進捗状況の報告を忘れずに。

ただ、自分にとって、そして業務上はさほど急ぎの案件ではなくても、依頼をしてきた人にとっては緊急のことかもしれません。
なので、「急ぎですか?」「いつまでに確認したいですか?」等、相手の都合を尋ねるようにしましょう。

このプロセスを経ることで、たとえ後回しにしても横暴な印象を抱かれることはないです。

スケジューリングの達人となれ!

横やりをうまく捌くためには、今自分がやっていることと横から入ってきた仕事のどちらを優先すべきなのか、今すぐできないとしたらいつならできるのか、それらを素早く判断して、スケジュールを立て直す必要が出てきます。

まずは、この判断力を養いましょう。まずはそれぞれの仕事のタイムリミットを把握して、逆算しながらスケジュールを立てていくとよいです。

また、元々持っている案件については最初から大まかなスケジュールを立てておき、その中で比較的空いている時間を事前に把握しておきます。そして、待ってもらう時に「この時間なら大丈夫です」という旨を即座に相手に伝えられるようにします。

頻繁にミーティングや共同作業が発生するプロジェクトに携わっているなら、「一日の中でこの時間帯なら時間が取れます」ということをあらかじめ関係者に伝えておくと吉。

もちろん、自分の都合ばかりを優先してしまうのは×なので、相手の希望にも耳を傾けること、相手がかなり切羽詰っているような場合は少しくらい無理をしても自身が調整するなど、お互いに助け合いの精神を持ちましょう。

話が長引かないためのコツを習得しよう!

一度座り込んで話を始めてしまうと、どんどん長くなって、予想外に時間を取られてしまうことがあります。プライベートでも、落ち着いた環境で話をしているとつい時が経つのを忘れ、「え!もうこんな時間!?」なんてことがよくありますよね。

話を手短に済ませたいときは、「立ち話」が一番です。
立ち話で用件を聞き、返答については「デスクに戻って確認してから内線します」というのが理想。

相手が自分のデスクに訪ねてくることもあるので、いつも使える手法ではないですが、相手にイスを勧めるのではなく自分が席を立って話をするようにするだけでも、「少し落ち着かない空気」を作ることができますよ。ただ、立ち話を当たり前にしすぎて「井戸端会議」が習慣になってしまわないように注意!

電話応対、どこまで頑張ればいい?

特に新入社員の方、入社してまだ年数が少ない方、部署の中で下のほうの立場の方は、「電話応対」という横やりと毎日闘うことになります。
私も、最初に就職した企業で新入社員の頃は、外線着信の量が多い会社でしたし、本業よりも電話を捌いている割合の方が多いのではないかという時期があったものです。

電話応対自体は、クライアントと担当者の合致、コミュニケーション能力やビジネスマナーなどを、デスクに居ながらにして手軽に身に付けられますし、クライアント相手にも社内でも名前を売ることができるので、電話は積極的に取った方が良いです。

ただし、自身がいっぱいいっぱいのときは、自分の仕事を優先して大丈夫。
あなたが普段よく電話を取っているなら、「ああ、今は余程忙しいんだな」と理解し、フォローしてくれる人の方が多いはずです。

ごく近しい人には、「すみません、今日の○~○時くらいまで、あんまり電話取れないかもしれません」と事前に言っておくのも手です。

ただ、繁忙期などで皆が同じように忙しいときは、痛み分けということでできるだけがんばって取りましょう。

めちゃくちゃ多忙なのに自分しか取ってないような場合は、数回に一回はしれっとスルーしてしまうか、上司や周囲に「一人で捌けないので、少し助けてください」と相談するなどして負担を減らしていきましょう。