デキるビジネスマンになるための必須条件として、しばしば挙げられる「タイムマネジメント力」。
限られた時間を無駄なく使い、テキパキと仕事をこなすためには必要不可欠な能力です。
同じ量の仕事を与えられていても、タイムマネジメント(時間管理)の上手な人は、そうでない人より遥かに短い時間で、そつなくミッションをクリアしてしまいます。
仕事におけるタイムマネジメントの大切さは、今や常識のように語られていて、書店でビジネス書の棚に目をやると、タイムマネジメント関連の本をいくつも見つけることができるでしょう。
目次
タイムマネジメント力を磨くには
タイムマネジメント力を磨くためには、例えば次のような手法があります。
・一日のTo Doリストを作る(1日のうちにやるべきことを書き出して仕事に臨む)
・仕事に優先順位を付ける
・それぞれの仕事に締め切りを設定し、スケジュールを把握する
これらは、タイムマネジメントに関するどんな読み物を見ても、表現こそ違えど、必ずと言ってもいいほど紹介されているものです。要は、やみくもに手当たり次第仕事に取り掛かるのではなく、やるべきことをしっかり確認した上で取り組むのが大切ということ。
そうすることで、「無駄な時間」、「ダラダラと過ごしてしまう時間」が減り、仕事の効率がUPするのです。
効果的なタイムマネジメント術もかんたんには成功しない
しかし、どんなに効果的なタイムマネジメント術でも、実行するとなるとそう簡単にはいかないものです。
「予定を立てる」という行為に割く時間がもったいないと感じる人もいるでしょう。手帳を活用してスケジュールを管理するというだけでも、手帳を使い慣れない人にとっては、かえってストレスになることもあります。
業務日誌なども、1日にこなせる仕事の量を把握したり、今後取り組んでいかなければならない業務内容を明確にするために有効とされていますが、業務日誌の記入そのものを「1日の中で最もやりたくない仕事」と感じている人も知っています。
実は筆者自身も、大まかなスケジュールのチェックはしていても、決して計画的に仕事をこなすタイプではありません。どちらかというと、お尻に火が付いてから行動するタイプ。
ただ、それゆえに、自身のキャパ以上の集中力を強いられる局面が幾度もあり、本来ならしなくても良いはずの疲弊をしてしまうという問題は常々実感しています。
タイムマネージメントに必要なのは、何をするかのタスクを把握し、そのタスクを時間通りにこなすための集中力を維持することです。
手帳を上手く活用できない、スケジュールを細かく仕切るのが苦手・・・そんなアナタでもストレスなく取り組めるタイムマネジメント術について考えていきます。千里の道も一歩から。
何もしないよりは、小さなことからでも実行していけば、仕事の効率UPは図れます。「少なくとも、今よりは」くらいのラクな気持ちで取り組んでいただければと思います。
第1回目の今回は、「『To Doリスト』作成編」です!
「To Doリスト」の作り方
一日にやるべきことを書き出す「To Doリスト」。
これは、ちょっと面倒ですが、やはり作った方が良いです。これを作っておくと、一日のどの時間にどの仕事を当てはめるかを吟味できるので、効率の良い時間配分が可能になります。また、仕事の抜け漏れを防ぐことができるので、凡ミス予防にもなります。
ただ、完璧な予定表を作るとなると、「夏休みの計画表」なんかを作るのが苦手だった人にとっては、ほぼ確実にストレスになります。
ここでは、To Doリストを簡単・お手軽に作る方法を考えていきます。
To Doリストを作る時間は?
「リストを作る時間そのものがもったいない」と感じる方は、少なくないのではないでしょうか?
そんなときは、「ながら」の時間を活用しましょう。
通勤しながら、退勤しながら、コーヒーブレイクしながら。綿密な予定表でなければ、少しの時間で作れます。
To Doリストは、朝一番でその日のものを作成、または、仕事終わりに翌日の分を作成しておくのが基本です。
そのため、通勤時間を早めるとか、退勤の前のひと手間を惜しまないことが推奨されがち。
でも、正直なところ、通勤時間を早めるのはシンドイし、仕事が終わったらできるだけ早く家路につきたいですよね。
通勤時間や退勤時間は、To Doリストの作成に最も適した時間帯です。
就業時間を割くのも、プライベートの時間を割くのも惜しいという方は、ぜひこの時間を活用してみてください。
時間配分は大雑把で良い
To Doリストを作成するにあたって、時間刻みの手帳やフォーマットを利用して、仕事の内容から時間配分まで、一日の予定を完璧に作らなければならないと考えてはいませんか?
それで問題なく取り組める人、そうすることで仕事の効率がUPする人は良いです。
しかし、細かい予定表を作る手間や、トラブルや横槍で予定が狂ってしまうことが、少しでもストレスになるなら、完璧を目指すのはやめておきましょう。
やるべきことと、それぞれの所要時間を大体でいいので書き出し、取り組む順番に番号をふっておくだけで十分です。
優先順位と取り組む順番は必ずしも一致しないので、番号は取り組む順番でふります。優先順位の高いものには、マーカーで線を引くなり、☆マークを付けるなりして、「これだけは外せない」ということがわかるようにしておけば良いでしょう。
予定を詰めすぎると、トラブルが発生したり、横槍が入ったときなどにキャパを超えてしまいます。
予定を決めるのは、5時間くらいまでにしておいた方が無難と言われています。それでもし時間が空いたら、翌日以降の業務を前倒しで進めるようにすれば、時間の無駄は発生しません。
ただ、時間に余裕を持たせることで、何となくダラけてしまうという危険性はあります。
集中力を高めるためには、ゆとりのために設けた時間に甘んじず、それぞれに時間的ノルマを設定しておくようにしましょう。
手帳やフォーマットが使いづらいなら、使わなくて良い
タイムマネジメントに便利とされている時間刻みの手帳や、インターネットでも簡単にダウンロードできる「To Doリスト」用のフォーマット。
しかし、これらは万人にとって使いやすいというわけではありません。「使いづらいな」、「面倒だな」と感じたら、まず手帳やフォーマットにとらわれることをやめましょう。
大学ノートや、コピー用紙やメモ用紙でも十分なのです。情報は分散させず一箇所に集める方が良いので、枠に制限のない白紙の方が好ましいとさえ考えます。
ただ、完結していない仕事に関しては、日誌のかわりにTo Doリストを記録として残しておくと役に立つことがあるので、バラの紙を使う場合は、クリアファイルなどにまとめておくと良いでしょう。
一つ注意しておきたいのは、マクロに予定を把握するためには、手帳やカレンダー、またはそれに準ずるものが必須です。
あくまで「To Doリストの作成」においては、という意味での「手帳・フォーマット不要説」なので、そこは理解しておいてください。
ポストイットの活用
残っている仕事を明確に把握したいという理由から、ポストイットを活用している人もいます。
朝一番で、その日やるべきことを一つずつポストイットに記入して、パソコンの横に貼る。取り組む順番に並べておくと良いですね。済んだものはすぐには捨てず、二重線で消すなどして、貼ったままにしておきます。
そして、一日の終わりに捨てます。翌日に持ち越したものは貼ったままにしておき、期限なども記入しておくと良いです。
手帳やノートを使っていると、やり残した仕事をまた次の日のTo Doリストに書き写すという手間がかかるのですが、ポストイットならそのまま残しておけます。