印象を悪くせずに職場の飲み会の誘いを上手に断る方法

ビジネスマナー

「職場の飲み会」というのは、時に楽しく、時に憂鬱なもの。

お酒や宴会の席が苦手な人だけでなく、お酒を飲んだり皆でワイワイ騒いだりすることが大好きな人でも、「今日はそんな気分じゃない」、「今日は大切な用事があるのに・・・」、「仕事がたまっていてそれどころじゃない!」・・・「でも、断れない!」なんて経験をしたことのある方は、非常に多いのではないでしょうか?
楽しいとは限らない職場の飲み会。

「本音は参加したくないけれど、参加しないとマズイかも」
・・・誰もが一度は、そんな気持ちになったことがあると思います。

昔に比べると、職場でお酒を強要されることはかなり少なくなったと思います。
今は「パワハラ」という概念もずいぶん浸透してきていますし、上司に勧められた酒を断ったからといって、「俺の酒が飲めんのか!」「この礼儀知らずが!などという古典的な問題に発展することは稀でしょう。

しかし、やはり「ノリの悪い奴だな」とか、「近頃の若者はだらしないな」とか、少なからず良くない印象を与えてしまうのではないか・・・という心配は、今でも付きまといますよね。

会社によって飲み会の頻度やお酒に対するノリもかなり違ってくるので、断ったからといってほとんど痛手にならないケースも勿論あるのですが、好意で誘ってもらったのに断るというのは難易度の高いミッションであり、「飲み会大好き!」な会社に身を置く人にとっては、胃痛のもとになり得る大問題でしょう。

そこで、今回は飲み会を3つの種類に分けて、それぞれの対処法を考えていきたいと思います。

忘年会や新年会、歓送迎会などの『社内行事的飲み会』

正直、これに関しては仕事の一環と考えて腹をくくるのが最も無難であるような気がします。
就労時間後の飲み会が仕事の一環だなんて理不尽極まりないのですが、年に数回の社内行事或いは所属部署の行事ですから、「欠席」というのはハードルが高すぎます。

しかし逆に言うと、ここさえ抑えておけば「飲み会に全く参加しない非常識な奴」という印象を持たれることは避けられます。

この後紹介するような小規模飲み会への参加率が悪かろうとも、「普段の付き合いは良い方ではないけれど、社内行事や部署での節目の飲み会にはきちんと顔を出しているし問題ない」と思ってもらえるので、ここはやはり我慢です。

私の知人男性で、「お酒は頑張ってもビールグラス1杯、賑やかな席もとにかく苦手で、どんなに仲が良くても飲み会は基本断る」というツワモノがいますが、この男性も忘年会と歓送迎会だけは抑えており、「そういう人」としての地位を確立しています。

ただ、冠婚葬祭と重なったり、資格試験を数日後に控えているなどの特別な事情があるときは、無理して参加することはありません。
その場合は、正直に理由を話してお断りすれば良いのです。

また、「2次会」は、気乗りしなければ参加しなくて大丈夫。
1次会に顔を出していることで、最低限の礼は尽くしていますので、もし2次会に参加したくないなら、「飲みすぎて体調が思わしくないから」「明日の朝が早いから」などと適当な理由を付けて、お詫びと挨拶をして帰路につきましょう。

上手い言い方をひとつ挙げるなら、「すみません、今日“は”これで失礼します」というものです。
毎回1次会までの方はちょっと使えませんが、普段は参加していて今回はたまたま・・・という方には大変オススメの言い方です。

親しい仲間同士で定期的に集まる、『仲良し定例飲み会』

私はこの飲み会が最も厄介であると思っています・・・。
もちろん楽しければ良いのですが、基本的にこのテの飲み会を計画している人は社交的で親切な方が多いので、さほど打ち解けた間柄ではない相手にも、親切心で声をかけてくれるのですね。

親切心や仲間意識、優しさに由来するお誘いであるがゆえに、非常に断りにくいのが難点です。

もちろん、そこから発展して仲良くなることで、仕事がやりやすくなったり楽しくなったりすることもあるので、頑なにバリアを張るのはもったいないのですが、あまりにも頻度が高い、どうしても気乗りしない、他にやりたいことがある等の事情があるときには、相手の気分を損ねないように理由付けや言い方を工夫してお断りしましょう。

「習い事がある」、「家族で食事の約束がある」などが相手に失礼のない理由として挙げられます。

再三述べますが、このテのお誘いの根本にあるのは親切心や仲間意識ですから、毎回きっぱりとお断りするよりは、時々は参加しながら少しずつ回数を減らしていく方が印象は悪くないでしょう。
「毎回ではないけど、タイミングが合えば参加するメンバー」くらいの立ち位置になれると良いです。

その場のノリで急に決まる『突発的飲み会』

例えば、残業の後その場に居るメンバーで急遽食事&飲み会に・・・というのが、このパターンです。
苦楽を共にしている同僚や上司はもちろん、仕事ではあまり関わらないけれど深夜のオフィスでいつも一緒になる他部署の人などと仲良くなれるチャンスなので、実はこの飲み会はなかなか面白いのですが、やはり参加できない時、参加したくない時はありますね。

しかしこれは、比較的断りやすい類のものになります。
その会合自体が突発的な軽いノリで決まっているので、「すいません、今日は無理っす」などという軽い断り方をしても、「そうか、じゃあお疲れ~」といった感じで軽く受け入れてもらえることも多いでしょう。

こういった飲み会を恒常的に避けたい場合は、「終電が早い」「自宅が駅から遠い」「残業でヘトヘトの身体に酒を入れるのが恐ろしい」など、一発モノではない理由を付けて、明るくさっぱりと断りましょう。
「今度の忘年会のときは頑張りますので、よろしくお願いします~」といったポジティブな言葉を添えられると◎です。