今さら人に聞けない 転職活動「小ネタ」集

転職活動を始めると、「あれ?これってどうするのが正しかったんだっけ・・・?」と、小さな疑問にぶち当たることがありますよね。採用面接は新卒の時に経験している。社会人として過ごした時間も少なからずある。でも、忘れてしまった、わかっているようでわかっていなかった、基本的なこと。ここでは、転職活動中の「今さら聞けない」疑問について、紐解いていきたいと思います。基本をしっかり抑えて、堂々と転職活動に臨みましょう!

 

Q.「御社」と「貴社」、どちらが正しい?

A.「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉です。つまり、履歴書やエントリーシートに書くときは「貴社」と書き、面接などで話すときには「御社」と言いましょう。

 

Q.「退職願」と「辞表」の違いは?

A.「辞表」はドラマなどでよく目にすることもあり、「退職するときには辞表を提出するんだな」と認識している人も少なくないと思います。しかし、「辞表」は役職に就いている人が退職する際に提出するもの。役職がない人が「辞表」と書いて出してしまうと、とんでもない大失態となります。
役職のない人が自己都合で退職する場合は、「退職願」を提出します。会社都合で退職する場合は、「退職届」となります。
また、この2者の場合、「退職願」の方が穏やかな意味合いを持ちます。退職のお伺いをするというニュアンスの「退職願」に対し、「退職届」は退職の意思を強く表明するものになります。こうした理由により、前者は提出後の撤回が可能ですが、後者は撤回が認められないケースがあります。

 

Q.履歴書郵送時のマナーは?

A.意外と知られていないマナーや、わかっているようで見落としてしまいがちなポイントがいくつかあります。

①封筒の選び方

履歴書を折らずに封入できるサイズの封筒がベスト。履歴書を買うと、履歴書を三つ折りにして封入するサイズの封筒が同梱されていることが多いのですが、こちらの使用はあまりオススメできません。履歴書が折られていると、人事担当者が開くとき、ファイリングする時などに手間をかけてしまいます。
郵送の過程で折れたり湿ったりすることを防ぐために、クリアファイルに入れる等の工夫をするのも良いですね。+αの心遣いが好印象につながることもあります。

②宛名書き(封筒の表面)

・縦書きで書きます。
・住所は都道府県名から書き、「○‐○‐○」という書き方ではなく、「○丁目○番地○号」と、省略せずに書きましょう。
・宛名は、株式会社を(株)、有限会社を(有)などと省略するのはNGです。正式名称で正確に記入します。前株か後株かもしっかり確認してくださいね。
・敬称の選び方は、「会社」「部署」「係」宛ならば「御中」、担当者個人に宛てる場合は「様」です。
・封筒の左側に、赤字で「応募書類在中」と記載しましょう。

③その他の注意事項

・裏面に自分の住所と氏名を書きますが、ここも住所は都道府県名から、「丁目」や「番地」は省略せずに書きましょう。
・テープやホチキスではなく、糊でしっかりと封をします。封をした箇所に〆印を書くか、割印を押しましょう。
・料金が不足することのないように、郵便局の窓口から郵送するのが無難です。
・発送する日付を、封筒裏面の左上に記入しておきましょう。

 

Q.履歴書の「本人希望欄」には何を書く?

A.学歴、経歴、保有資格、志望動機など、記入する内容が明確な項目が並ぶ中で、異彩を放っているのが「本人希望欄」。読んで字のごとく、自分が希望する条件などを記載できる項目なのですが、個人的な希望を全て書き連ねて良いというわけではありません。
ここに記載するのは、「この条件だけは譲れない」というレベルの希望で、「この希望が通らない場合は入社することができません」くらいの強いニュアンスを持つと考えて良いです。絶対に譲れない条件、かつ正当な理由がある場合には、記載してもOK。例えば、「親の介護のため、○○地方での勤務を希望します」などが該当します。
やむを得ない事情があるわけではない場合、希望条件を履歴書にまで記載することは、あまり良い印象を与えないことが多いです。個人的な希望は面接の中で交渉するチャンスがありますから、その時に伝えるようにしましょう。
特に記載する内容がないときは、空欄で出している人も多いかもしれませんが、「貴社の規定に従います」と記入しておくのが良いでしょう。

 

Q.転職の面接時、名刺をいただいてしまったら・・・?

A.名刺交換は社会人の基本。転職で面接を受ける場合は、社会人としてのマナーもチェックされていると考えるのが自然なので、名刺をいただいたときの振る舞いもスマートに行う必要があります。
しかし、前職では名刺交換が頻繁でない部署で勤務していたなど、名刺の受け取りや交換に慣れていない人も少なくないはず。基本をきっちり抑えておきましょう。

①受け取り方

「ありがとうございます、頂戴致します」とお礼を述べ、丁寧に一礼して両手で受け取りましょう。何度もお辞儀をするのは堂々としていない印象を与えてしまうので、お辞儀は丁寧に一度で十分です。通常、名刺交換では目下の人間から差し出すのがマナーですが、面接では先方が名刺を差し出したら、素直に受け取ります。

②受け取った名刺はどうする?

面接中はテーブルの上(自分からみて左側)に置いておきましょう。名刺入れにしまうのは面接が終わってからです。直接テーブルの上に置くのもマナー違反ではありませんが、名刺入れの上にのせて置くのが丁寧な印象を与えます。
複数の方から名刺をいただいた場合には、一番役職が上の方の名刺を名刺入れの上に置きます。並べ方は、役職の高い順に並べておくという方法もありますが、判断が付かない場合も少なくないので、座席順に並べておくのがベターでしょう。いただいた複数の名刺を重ねて置くのはNGです。
テーブルがない場合や、名刺を置くスペースがない場合には、きちんと内容に目を通してから一礼して名刺入れにしまいます。

③自分の名刺は渡すべき?

原則として、面接の際に名刺交換をする必要はありません。名刺をいただいたら自分も名刺を渡すのが社会人のマナーと思われるかもしれませんが、面接は採用試験であり、ビジネスシーンとは趣が異なるので、受け取るだけで問題はありません。
ただ、採用担当者が職歴を名刺で確認するために現職の名刺を求めてくるケースもあるので、念のため現職の名刺は携帯していた方が良いでしょう。